広島市立元宇品小学校 海辺の生き物観察会

2023年6月16日(金)13:15~15:00   4年生7名、3年生12名 先生3名、ガイド2名 

元宇品小は国立公園に隣接した自然豊かな学び舎です。今日は海辺の観察、原生林のような森を通り抜けて海に下りるのです。 
「宇品山国有林…ここは国立公園です。みんなできれいにしましょう。」歩いていると森林管理署の注意看板がありました。立派な森があるからこそ、たくさんの海の生き物が暮らすことができるのです。 

涼しい森の中を通り抜けると、こんな近くに白砂と磯の自然海岸が現れました。今日は潮位33㎝、干潮は14時25分です。観察の仕方や危険な生き物の注意、今日は暑いので熱中症にも気を付けて観察を始めました。 

岩の上や割れ目にたくさんの生き物が見えます。「これはタテジマイソギンチャク、ここにはヨロイイソギンチャク…」ガイドさんが教えてくれました。「あっ、こんな近くにミドリイソギンチャクがいます、なんてきれいな緑色なんでしょう!」

ミドリイソギンチャク
ミドリイソギンチャク

潮がどんどん引いて行き磯が現れてきました。 

ここには洗面器くらいの大きさの潮だまりが沢山あって、小さな水族館のようです。岩の影にもたくさんの生き物が見えました。 

オオヘビガイ

これはオオヘビガイ、貝殻から粘液を出して餌をからめ取り引き寄せます。

イボニシの卵

イボニシの卵がありました。卵は熟すると黄色から暗い色に変わって行きます。 

ババガセ

ヒザラガイの仲間のババガセです。ヒザラガイよりも深いところに居るので、普段は見つかりません。 

アマモ

この浜にはアマモ(種類は未定)の群落もあります。アマモは海藻ではなくて花をつける植物で、別名リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(龍宮の乙姫の元結の切り外し)という長い名前があります。稚魚やイカの卵を守るので、アマモ場は海のゆりかごとも言われます。 

浜から上がって皆で採集物の学習をしました。生きているアサリが採れたので、アサリの砂もぐりの実験をしました。 

アサリ
アサリ2021年

大きなコップに砂を入れ、砂面より1㎝くらい上まで海水を注ぎます。コップの縁に沿うようにそっとアサリを寝かせます。やがてアサリは貝殻を立て、腹足を砂に深く差し、足先を膨らませて抜けないようにして体を引き込んで行きます。 

実験が上手くいくとこんな様子が観察できます。みんなで静かに観察していると、すっかり潜ってしまいました。

 

観察を終え生き物を海に返しました。お天気にも恵まれて楽しい学習が出来ました。 

アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会
副代表 畑 久美