広島市立元宇品小学校 生き物探し
2023年6月22日(木)9:00~10:00 2年生9名、3年生12名 先生3名、ガイド3名
元宇品小学校のプール清掃に先立ち、プールの中に棲んでいる生物を採取観察しました。直前まで雨が降っており心配でしたが、1時間目が始まるとともに雨もやみ、楽しみにしていた子供たちが元気よくプールにやってきました。
プールの中での諸注意を先生から聞きさあ、開始です。
プールに入って生き物を探し始めて間もなく,虫の会の先生が「ここみてごらん」と興奮されながら皆んなを呼び集めました。ギンヤンマが羽化している最中でした。なんという幸運なことでしょうか。
観察しているとしばらくして羽を振るわせ始め,飛んで行ってしまいました。
去年も参加した3年生はマツモムシについて詳しくなっており,「素手で触るとさされるので危険なんだよ」と慎重に網ですくっていました。「マツモムシの赤ちゃんがいるよ」私には小さく良く観えませんが,子どもたちの目は色々な物を発見していきます。
アメンボとオタマジャクシはいましたが,去年数匹発見したメダカは今年はいませんでした。
かわいいトンボのヤゴも数匹見つかりました。
去年数匹見られた大きなトンボのヤゴは何だろうと判らずにいましたが,「ギンヤンマのヤゴ」ということが判りました。探してみると次々と見つかりましたが,残念なことにほとんどが死んでいました。プールから上手に這い上がれなかったらしいです。「プールを使用しなくなったら,ヤゴが這い上がれるように木の枝を入れておくと良いですね」と教えていただきました。
担任の先生から「ヤゴはどうやって呼吸をするのですか」と質問がありました。
「ギンヤンマのヤゴは腸で呼吸をするんですよ」と説明されると皆驚いていました。
子どもたちが観察を終えプールを去って辺りが静かになると,まず,オオシオカラトンボが数匹プール上を旋回しだしました。どうもメスを探しにやって来たようです。次に,赤色のショウジョウトンボのオスと少し地味な色のメスがやって来て,メスはプールに産卵をしていました。元宇品小学校のプールはトンボ達にとって繁殖のために大切な場所のようです。
雨天が心配された生き物探しでしたが,天候にも恵まれました。
「また,あそぼ~」子どもたちの見送りのようすが観察の楽しさを伝えてくれます。
アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会
坂谷 知子