麗しのキュビエ『動物界』より 其の2

キュビエ イラスト

著者のJ.キュビエ(1769-1832)は、フランスの古生物学者で、若い頃フランスのノルマンディーで伯爵家の家庭教師をしながら海洋生物の研究に没頭しました。その後、パリ大学の教授になり総長まで登りつめ、皇帝ナポレオンに重用されました。日本でいうと、江戸時代で伊能忠敬や間宮林蔵が活躍した頃です。

サンゴも『ポリプ』を持ちます。一つのポリプでできているものを「単体サンゴ」、分裂などでクローンをつくり複数が集まっているものを「群体サンゴ」といいます。また、岩のような石灰質の骨格を形成しているものは「造礁サンゴ」と呼びます。

群体サンゴのポリプの一つが餌を食べると、その栄養分は他のポリプにも渡されて全体の栄養となりまです。また、体内に藻類を住まわせ光合成で得るエネルギーを使う種類もいます。

広島湾にはキクメイシモドキというサンゴが生息しています。内湾の水深の浅いところに棲んでいる造礁サンゴです。ポリプは緑褐色で昼間も触手を伸ばします。

アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会
副代表 畑 久美