活動報告 依頼ガイド 広島市立元宇品小学校 海辺の生き物観察会

2024年5月21日(火)13:15~15:00   4年生12名、3年生12名 先生3名、ガイド2名

今日は楽しみにしていた海辺の観察です。14:32の大潮の干潮に向けて学校から続く森を通り抜けて海に向かいました。お天気が良いので常緑照葉樹林の森はキラキラ輝いて、この緑の美しさと言ったら…

展望台から階段を降りると目の前に白砂と磯の自然海岸が現れました。観察の仕方や危険な生き物の注意、今日は暑いので熱中症にも気を付けて観察を始めました。

岩の上や割れ目にたくさんの生き物が見えます。イソギンチャクは子ども達の人気者です。

ミドリイソギンチャクを見つけました。なんてきれいな緑色なんでしょう!

どんどん潮が引いて岩の根元も見えるようになりました。

あっ、きれいな紫色…これは「ナギナタホウズキ」と言われるもので、巻貝のアカニシが岩に産み付けた卵のうです。反り返った形がなぎなたに似ているのでこの名が付いたのでしょう。

砂浜に砂茶碗と言われる「ツメタガイ」の卵塊が打ち上げられていました。貝が砂の中で卵と粘液と砂を混ぜ回転しながら作り、最後に砂中から上に押し出すそうです。

今年もヒザラガイの仲間のババガセがいました。お婆ちゃんの背中のようにぐにゃりと曲がるので「婆が瀬」というとか…。肉食で小さな甲殻類などを抑え込んで食べます。

防波堤の上から見てみました。この浜には稚魚や生き物の卵が産み付けられるので海のゆりかごとも言われるアマモの群落があります。

浜から上がって採集物の観察や記録をしました。タブレットが小さな水槽を取り囲んでそれぞれが写真を撮っています。

なんとまあ、タブレットの操作に慣れていること!さすが、今を生きる子どもたちですね、とガイドさんは感心しました。

ムラサキウニが採れたので、海水を入れたバットの中で動く様子を観察しました。「うわぁ、何か動いてる~~」ウニのトゲの間から、先端がふくらんだ髪の毛のようなものが伸びて動いています。これは管足(かんそく、矢印)で、ウニはこれを使って移動します。

採集物の観察を終え、生き物を海に返しました。気持ちの良い5月の海辺で楽しい学習ができました。

アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会

副代表  畑 久美