令和3年10月の地球さんぽ「秋を楽しむ」
2021年10月31日10:00~11:45 参加者21名、ガイド13名
去年の11月以来1年ぶりに地球さんぽが開催されました。
今回は広島海上保安部様のご配慮により宇品灯台内部の見学がコースに組み込まれました。
久々の地球さんぽ開催,初めての灯台見学ということで事前に2コースを設定しました。
Ⓐコース:大谷を登って直接灯台に行き,その後小径→杉の谷、海岸遊歩道
Ⓑコース:海岸遊歩道を回り、杉の谷から灯台を目指す
Ⓐコースは車道を歩いてまっすぐ灯台を目指しました。ファミリー参加でにぎやかです。
港公園でシラカシを大谷への登り道ではウバメガシを観察しました。灯台に向かう車道沿いではヌスビトハギが観られました。
灯台横のトベラの木にはオオキンカメムシが数匹観察できました。
小径では,アベマキとクヌギの違いやムベとアケビの実の違いについて観察しました。
海岸の日当たりの良い場所にはヒッツキムシが多く観察できました。
磯が観察できるタイミングで浜へ到着したので,岩場の潮だまりを観察しました。カニやヤドカリのほかにも,ヨロイイソギンチャクが多く観察できて子どもたちは大変盛り上がりました。
Ⓑコースは海岸遊歩道を回ります。リピーターのゲストさんや初めての高校生など目につ
くものを観察しながら杉の谷まで歩きました。
「ジョロウグモはどうしてジョロウグモというのですか?」
「江戸時代のお城勤めの身分の高い女官のことを上臈(じょうろう)と言いました。美しい着物を着た上臈がいわれだという説があります。」
そんな会話をしながら歩き始めました。
港公園 の山側にはキョウチクトウが植えられています。広島市の花に指定されていますが、これは有毒植物で取り扱いには注意が必要と説明すると,驚かれていました。
プリンスホテルの駐車場脇ではゴミリボンをくっつけたゴミグモの巣を見たり,海岸遊歩道では岩脈や断層を見たり,森の中では板根やヒトツバを観察して灯台前に到着しました。灯台周辺では,オオキンカメムシを見つけ,クスノキの葉を揉んで臭いを嗅いだりしました。いよいよ灯台に登ります。
ガイド1名が展望台に待機して参加者の誘導と説明をしました。また、海上保安部の方が
パネルを示して灯台周辺の説明をしてくださいました。
灯台の灯火の点滅はそれぞれの灯台で点滅の仕方が決まっており,同じ点滅は2つと無いそうです。また,元宇品の森を上から眺める機会はめったにない事なので貴重な体験になりました。灯台から降りてこられたゲストの皆さんが口々に素晴らしかったと喜んでおられたのは嬉しく思いました。
アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会
副代表 畑 久美