南島原だより13【こんなところで観察しています】

現在、大潮を選んで2か所をそれぞれ2時間ほど観察をしています。 

こちらは島原市長浜です。 

海岸に出るとすぐ石積みで作った大きな潮溜まりがあります。 

これは地元で「スクイ」と呼ばれる石干見(いしひび)で、潮の干満差を利用した伝統漁法です。干潮時にスクイの中に残された魚などを捕ります。 
1900年代初め頃には島原半島に200基以上ありました。 
ここで盛んなのは、雲仙火山により容易く溶岩(石)が入手できたから、でもあるそうです。 

浜は平らで大小の岩石がゴロゴロしています。 
右端のポチッと白いのが人。広さがわかるでしょうか。 

河口付近は砂地です。 
川の水量は少なく、干潮時には半島一周できそうに思えるほど引きますよ。(しないけど) 
こんもりした林の向こうには港(島原外港)があります。 
こちらは南島原市深江の海です。 

島原半島の周囲には、ほぼ防波堤があり自然海岸は少ないそうです。 
その先に岩石がゴロゴロした海岸があります。 
島原市長浜とよく似ていますね。 

春、殺風景だったゴロ石は一面ヒジキになります。 
髪をかき分けるようにのぞいて見ると、ヒジキの下からアメフラシの卵塊やマンジュウボヤ、ウニなどが出てきました。 

その先もず〜〜っとこんな海岸が続いています。 
対岸は熊本県天草です。 

夢中になっていると、風もないのにサーっと音がして来てやや大きめの白波が次々にやってきました。 
これは満ち潮の合図。急いで上がらないと! 

アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会