元宇品自然体験学習
令和3年7月6日火曜日 9:15~13:30
広島市立宇品小学校主催の、元宇品の自然体験学習のお手伝いを実施しました。
4年生3クラスを8班に分け,宇品みなと公園⇒暁橋⇒展望台入口⇒小径⇒赤とんぼ広場⇒車道⇒灯台⇒鉢ヶ谷の浜⇒学校へ帰るコースを体験しました。
スタートには暁橋を渡りながら,宇品島と宇品の町の歴史をお話ししましたが,宇品の町は誕生して何年でしょう?の質問に「約130年」と即座に回答する生徒がいて驚きました。
宇品の埋め立てに利用された石も「人造石」との回答が返ってきました。
白い花たち
ベイサイドパレス宇品東側花壇
赤いもの 白いもの
板根
鳥の鳴き声
倒木海側にコゲラの集団がいて人が歩くと警戒さえずりをします。
BGMではウグイスが鳴いています。
蚊&クモ
倒れた木に生えたキノコ
曲がりくねった枝
元宇品大蛇伝説(月夜の夜に峠島に棲む大蛇が海を渡って宇品島にやってくるという伝説) のお話を紹介しました。
赤とんぼ広場ではショウリョウバッタやキリギリスの子どもたちが飛び回っていました。クモもたくさん見つけることができましたね。
その中に白いもの発見。これは何でしょう?
赤とんぼ広場では他にもカシノナガキクイムシの防除のようすや,戦争をしていたころの砲台跡も観察しました。
赤とんぼ広場の階段を降りると,左側のり面にはスギゴケが一面に生えていました。フカフカして気持ちいいですね。
のり面にはアラカシのドングリもたくさんありました。スギゴケの中には小さなキノコがたくさん観られました。
車道ではめったに見ることのできないカブトムシのメスが2匹も観察できました。ハナムグリのカップルが仲良く飛んでいましたね。
道路わきの溝には,コウガイビルも観察できました。
カゴノキの樹皮のようすを観察して,元宇品を代表する大楠の前では定番の「まっくろくろすけ出ておいで~、出ないと目玉をほじくるぞー!」を唱和しました。参加児童から「何年で元宇品の森はこんなになりましたか?」との質問に,これまでの伐採の歴史をお話しして,「約75年です」とお答えすると「えー」という感嘆の声が上がりました。「だから,元宇品の山は奇跡の山と言われているんですよ」納得していただきました。
先行した私の班は海岸で質問タイムになり「ナウマンゾウの化石ははどこらあたりで発見されたか?」「どうしてそんなところで発見されたか?」「波はなぜ発生するか?」カラスの死骸を発見し「なぜこのカラスは死んだか?」「カナヘビとトカゲの違い?」など楽しい勉強会になりました。
観察会の最後には,先生から「私たちの地域にはこんなに素晴らしい自然があることがよく分かりました。けれども、谷間にたくさんのゴミが捨てられていることも見ましたね。」と問題が提起され,「持ってきたものはきちんと家に持ち帰る」児童はその答えを、すぐに自ら考え出していたようです。SDGsの一環として観察会をお手伝いする私たちにとって,とても意義あるイベントになりました。
アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会
坂谷 晃