元宇品小学校 森の観察会

令和3年10月12日火曜日 13:30~15:00(3年8名、4年15名、ガイド3名)

数日前よりお天気を心配していました。10日も続いた晴天なのに観察会の日だけ雨傘のマークが出ていたのです。幸いにも午前中に降った雨は止んで活動が出来るようになりました。

例年の森の観察ですが、ガイドの会で何度も下見をして、今年から森の小径を歩くルートを取り入れました。学校⇒S字カーブの板根⇒展望台入口⇒小径⇒赤とんぼ広場北口⇒高射砲陣地跡⇒車道⇒学校 です。

「今どこですか~~、みんな揃っていますよ~~」駐車に手間取っていた私は大急ぎで向かいました。清掃のあと、子どもたちはあっという間に準備をして集合されたとか。「今日は朝からとても楽しみだったの…。」と生徒さんが教えてくれました。

          

学校から南に下り、車道を渡ると大木がいくつか並んでいます。先ずはツブラジイの隣にあるムクノキの板根を観察しました。いつも見慣れている木ですが、新しい発見がありました。いよいよ森の小径に入ります。ワクワク感と少し怖い気持ちが足取りを慎重にします。

薄暗い森の中でジョロウグモの網の大きさに驚いたり、木の上でキノコを食べているセトウチマイマイを見つけたりしました。ウズグモの網を観察していると、小さなクモがいるのを見つけた生徒たち、お互いに教えあってとても仲良しです。

森を出て小休憩、車道を歩きながら曲がりくねった森の中で、電信柱のようなまっすぐな木、メタセコイヤも観察しました。赤とんぼ広場に到着後、バッタを探したりカクレミノのパーの葉を見たり、アベマキのドングリを拾いました。

なんと、鉛筆の太さよりも小さいカタツムリを発見!大喜びです。ヤハズソウの遊びは楽しそうです、小さな葉っぱでこんなに遊べるなんて!赤とんぼ広場の南側車道を歩きながら高射砲の土台を確認しました。

その後、学校に向かいます。「帰りたくないなぁ、もっといたいなぁ。」と名残惜しそうでしたが、思いがけない出会いがありました。

コウガイビルという陸生プラナリアです。雨が降ったのでコウガイビルが石垣からはい出したのです。「うわー、ここにも!ここにも!」と大興奮で観察しました、全部で9匹だったかな…。

ビンゴの最後のピースはまさかのカラスでした。いつもいるのに、今日は鳴声しか聞こえないと嘆きます。学校が近づくころ、やっと谷を渡るカラスが見えました。

雨上がりの曇天はいまいちと感じて出発しましたが、雨上がりならではの観察ができました。特別な出会いが素敵な思い出になりますように。

追伸

生徒さんにセトウチマイマイの殻をもらいました。家で写真を撮ろうと思い、持って帰ると生きていて、プラスチックのファイルの中を這っていました。カキの貝殻をあげると大喜び(?)でかじりついていました。カタツムリはやすりのような歯を持っているので、動画の音声を良く聴くとギリー、ギリーというマイマイがカキ殻をこすって食べる音が聞こえます。

アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会 
副代表 畑 久美