南島原だより8【ニシキ コニシキ オオニシキ】

始まりは「よく見るあの雑草は何?」でした。それは『シマニシキソウ』といい、道端に健気に生えているコニシキソウの仲間でした。彼らは環境に合わせ姿を変えます。地を這ったり斜立したり一抱えありそうな株にもなるし紅葉もする。いや〜〜健気というより逞しい。
※判別は小さな花や実、伏毛を調べるため虫眼鏡があると便利。誤同定はご了承くださいませ。

オオニシキソウ
オオニシキソウ

オオニシキソウ
南北アメリカ原産世界に広く分布。日本には明治期に入る。
茎は直立または斜立し高さ20〜40㎝、葉は約3cmの長楕円形で細かく浅い鋸歯があり不揃いにつく。暗赤班がたまに出る。茎には曲がった白毛がまばらに生える。実は無毛。

ニシキソウ
ニシキソウ

ニシキソウ
在来種。本州以南、アジア大陸。ヨーロッパに帰化。茎は鮮やかな赤色で全体に毛が少なく無毛もある。葉は5〜10mmの歪んだ長楕円形で暗赤班はない。実は無毛。

コニシキソウ
コニシキソウ

コニシキソウ
北アメリカ原産。世界に広く分布。日本には明治中期に入る。
全体に白色の軟毛が多く白っぽく見える。地を這って広がるが立ち上がることもある。葉は楕円形で6〜12mm中央に暗赤班(ないこともある)縁に低い鋸歯、裏は毛が密集。実全体に毛。

シマニシキソウ
シマニシキソウ

シマニシキソウ

メキシコ、南米原産。アジアの熱帯地方オーストラリアなど広く分布。日本では近畿南部以西。
茎は斜上または直立し高さ30〜60㎝で黄褐色の長毛と白い短毛が生える。葉は長楕円形で10〜15mm、鋸歯があり先が尖る。暗赤班が出ることもある。花や果実は葉の付け根に丸く固まってつく。実全体に毛。畑地や道端に普通の雑草。

 

コバノニシキソウ
コバノニシキソウ

 

コバノニシキソウ
フィリピン、中国南部、台湾。関東以南、四国、沖縄。日本には戦後。
全体に無毛。茎は地を這いよく分枝する。葉は広楕円形2〜6mm先が凹む。実は無毛。

ハイニシキソウ
ハイニシキソウ

ハイニシキソウ
南北アメリカ原産。1950年ごろ帰化を確認。茎は地を這って広がり赤みが強く(時に緑色)表側だけ伏毛が生え裏にはない。葉は広楕円形4〜8mmで低い鋸歯、縁が赤い。実の稜線に沿って毛。

 

アレチニシキソウ
アレチニシキソウ

アレチニシキソウ(学名不詳)
熱帯アメリカ原産(?)1952年に兵庫県で見つかり以来西日本を中心に急速に広がり2000年代になると東日本でも増える。
茎は地を這って広がり裏面以外白っぽく細かい毛が生える。葉は楕円形4〜7㎜鋸歯があり班なし。実全体に白く長い毛。コニシキソウに似るが全体に白っぽい。

アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会