元宇品のニョロニョロ…コウガイビル

フィンランドの作家であるトーベ・ヤンソンの著したムーミンのお話の中にニョロニョロという不思議な生き物が登場します。
ニョロニョロは。白いつやつやした種から生まれてきます。夏まつりの前の晩に種を蒔くと、ニョロニョロたちが地面から生えてくるのです。彼らは毎年6月、はなれ島に世界中から集まってきて、大集会を行います(Moomin Official Websiteより)

雨上がりの「離れ?小島の元宇品」…黄色いニョロニョロが現れました。

コウガイビル


崖から地面に降りようとビヨ~ンと伸びています。良く見ると頭がイチョウの葉のような形です。うわぁ、コウガイビルだ!

日本髪を結うときの道具である笄(こうがい)に似ているところからこの名がきています。コウガイビルは、「ヒル」と名前に付きますが、環形動物であるヒルとは違い扁形動物のヒラムシやプラナリアの仲間です。それらの多くが海産または淡水産であり、陸上生活をするものはこの仲間以外はほとんど無いので「陸生プラナリア」などと言われることもあります。

ヒラムシ

これは元宇品の海辺の観察会で見られたヒラムシです。平べったい柔らかな体で動いているのを見ると大人しい印象ですが、想像以上に獰猛で、貝などを覆い苦し紛れに開いた貝殻のすき間に体を差し入れ食べてしまいます。肉食です。


元宇品で良く見られるコウガイビルは黄色い体に細い筋が数本入っている種類です。頭部周辺に小さな眼が複数ありますが、驚くのはその口で、口でもあり肛門でもある構造をしています。口は細長いお腹の中ほどにあり、獲物に巻き付いて口から(吻を出して)消化液を出し、溶かした獲物を吸い込みます。ナメクジやミミズを好みますがクモの卵塊を食べることも。肉食です。

2021.10.14

 
元宇品では湿気のある森や石垣で良く見られます。写真は元宇品小の観察会ですが、雨上がりの車道の石垣に9匹ものコウガイビルが這い出ており子ども達は大騒ぎでした。ムーミンのニョロニョロのように集会をしていたのでしょうか…。外来性のものも多く近年その分類が進んでいるようです。

アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会
副代表 畑 久美

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