令和4年11月の勉強会【めずらしい植物】
2022年11月27日(日)10:00~12:00
参加者4名、ガイド13名
今月のテーマ「めずらしい植物」勉強項目はノジギク,ハゼノキ,ムクノキ,ビナンカズラなどです。
〇午前中 フィールドワーク
コースは元宇品港公園→中の谷→赤とんぼ広場→小径→杉の谷→海岸遊歩道→プリンスホテル
中の谷ではナツヅタ,フユヅタの違いを観察しました。ハゼノキの葉は複葉で数枚の小葉が一枚の葉ということでした。「これが一つの葉です。」と説明されてちょっと驚きです。
赤とんぼ広場ではビナンカズラを発見,蔓と葉のようすを観察しました。
小径では元宇品で観察される珍しい寄生植物を探しました。
海岸道ではノジギク,エノキとムクノキの葉と実の違いを観察しました。葉や実を手に取ると、なるほど…と特徴が再認識され良く分かりました。
〇午後 勉強会(講座)
地球さんぽで観察した寄生植物やビナンカズラ,ノジギク,ハゼノキ,エノキとムクノキの勉強会でした。
ハゼノキ
元宇品のハゼノキは金輪島の蝋栽培のハゼの実を、鳥が食べ散布したと思われる。
中果皮に脂肪がつき、この脂肪から木蝋を採り和ロウソクや織物の艶出し剤などにしたため、盛んに栽培された。子どもたちには種子が「キツネの小判」として有名です。
ビナンカズラ
枝を切って水に浸けて置くと粘液が出てどろどろしてきます。昔はこれを整髪料に使ったとそうです。ビナンカズラの名の由来となっています。
どろりとしたビナンカズラを水につけた液を,髪に付けたり手に塗ったりして皆で試してみました。手に塗ると保湿効果を感じたような…。
ノジギク
海岸の崖地、海岸近くの路傍の林縁に生育します。主に西日本の本州四国の瀬戸海に面したところ及び九州の東南に分布しており,兵庫県広島県にかなり分布がみられます。直径2,5〜4cmの花が白く輝くように多数咲き、野菊の中では気品のある 美しさと言われています。
めずらしい寄生植物と同様に来年のNHK連続テレビ小説『らんまん』のモデル牧野富太郎(まきの・とみたろう)の命名です。
エノキとムクノキ
エノキとムクノキは比較的成長が早く、樹形が美しいので、古くから屋敷材や街道の木として親しまれてきました。
葉に特徴があり,エノキの葉は先はとがり基部は左右不相称で,縁に鈍鋸歯が上半分にあります。ムクノキの葉は先は尾状に尖っています。鋭い整った鋸歯があり,側脈は鋸歯の先端に達します。 葉の裏がざらついており,紙やすりと同様に使用されます。
室内の勉強会は情報交換の機会にもなり楽しく有意義なひと時でした。
アース・ミュージアム元宇品 自然観察ガイドの会
坂谷知子